奇跡の気功師・青島大明が語る 暮らしに生かす気功術 気功体験記

大明気功 メディア掲載記事『Spiritual traveler』スピリチュアル トラベラー

小学館 ビーパル増刊 2007年9月5日発行

編集 酒井直人の場合

ライター藍野さんへの施術を見ていたら、僕もやってほしくなりお願いした。椅子に座り数々の神秘的手続き(?)を行っているうちに・・・「ん、霊がひとつ付いているね。でも大丈夫、少ないほう・・・」 「えっ!」 「大丈夫、霊と呼ぶか、悪いエネルギーというか、悪い気のことだから」 「ホッ!」 「○○と○○が悪いね」 「当たってます!」 「ここも、ほらこんなに凝ってるね」 「あたたたたた! センセ、痛い! そこはダメ!」 「良くなりたくない?」 「そりゃ、良くなりたいですぅ。んー!」「はい、終わり。じゃ今度は横になってみて」・・・こんな会話で、約5分。僕のカラダは鎧を脱ぎ捨てたように軽くなった。ホント!

(写真注釈)
◇気功院自体が、すがすがしい気に満ちた感じ。先生に触れられるとホントに気持ちいい(別にそっちの気があるわけではありません。念のため)

◇股関節が固いねー。とぐるぐる足を回していただいた。たしかに一日の終わりに右足がしびれたような感じがあったが、それから約1か月しびれは出ていない。

ライター 藍野裕之の場合

私は、3年近く前、ホームから線路に転落し、側頭骨骨折の末に右耳の聴力を失った。聴力の基本的な器官である蝸牛が、破損してしまったのだ。蝸牛は手術をしてもとに戻せるものではないのだそうで、すっかり治すことをあきらめていた。ところが、青島先生に施術してもらうと、聞こえないはずの耳がかすかに音を捉え始めた。
半信半疑だった。そこで5日後、入院していた病院で聴力検査を受けた。しかしがっかり。右耳の聴力は復活していなかった。では、青島先生の施術直後に聞こえたのは何だったのだろうか。大怪我だから、一度の施術では完全に治癒することはないのだそうだ。

(写真注釈)
◇施術前に経絡を開くために頭に気を送り込む。感覚器官は、神経のまわりの気の通りが悪くなって機能障害を起こしている場合が多い。

◇青島先生が両耳の穴に何度も指を入れた。そのとき、聞こえない耳の周囲が敏感になった気がした。そして、かすかに音を捉えた。

陰陽の理論

 青島大明さんは、中国生まれの気功師。青島を訪ねた人の中には、どの病院も見放してしまった病気が、奇跡的に治った、という人が少なくない。
そんな気功師の操る「気」とは何だろう。 「気とは生命エネルギーです。中国では、古くから陰陽の考え方が学問の根幹です。自然界の事物は、なんでも陽と陰にわけるとことができる、と考えてきたわけです。
私は、この陽と陰の間に気が存在し、この陽と陰の間を自由に行き来して、生き物の生命を司っていると考えています。また気にも陽の気と陰の気がある。病気とは、この気の流れが正常ではなくなった状態をいうのだと思います」
気を理解するためには、まず陰陽の理論を知ること。陰陽というと、いい気は陽の気で陰の気は悪い気だ、と考えるがち。しかし、それはちがう。どちらがいいとか、悪いとかではない。青島さんはいう。
「大切なのは、気が正しく通じていること。これを保っているから健康であるわけなんですね。陽と陰のバランスが崩れ、気が正常に流れないと病気になる原因を作ってしまいます。つまり、陰陽の考えを理解して、気を通じさせていれば、健康で快適な暮らしが送れるんです」
陽はプラスという意味で、陰とはマイナスのこと。プラスだからといっても行き過ぎはだめで、また、マイナスが強くなっていくと非常に危険だ。
プラスがあれば、それを打ち消すマイナスが存在するから、平衡を保つのである。もし今、心や体の不調を感じていたら、青島さんの示してくれて陰陽の図を見て、自分の状態をつかんでほしい。その先には快適な暮らしへの入口があるはずだから。◇陰と陽 (省略)※ 詳しくは、青島大明著『からだを自分で変える「気」の医学』を参照のこと。

自分でできる気功法

 青島さんは「陰陽のバランスが崩れ、気が正常に流れないと人は病気になる」と語った。これには少し補足が必要だ。「陰陽のバランスは正常だが、気が正常に流れないときも人は病気になる」のだそうだ。つまり、病気か健康かを左右するのは気の流れ。そして、正常でなくなった気の流れを正常に戻すのが、気功なのである。
「人間の体には、経絡というものが無数にあります。これは気の通り道。どこかの経絡がふさがった状態を、気功では病気といいます。どんな人でも、どこかの経絡がふさがっている。つまり、気功の考えですと、病気でない人はいないんです。ただ、病気には軽い、重いがあります。軽くて、日常生活に支障がない、という場合が大半です。しかし、それを放っておくことはいけない」という青島先生の気功は、次ぎにあげた6項目に分類できるという。
①いい気を入れる
②悪い気を出す
③通じない経絡を通じさせる
④悪い気を入れない体にする
⑤悪い気を作らない体にする
⑥いい気を作る
こうしたことを、青島さんのような気功師にやってもらうことを「施術」という。また、気功師の指導にもとづいて、自分で自分に施術することを「練功」という。
上に示したふたつの方法は、気功における重要な部分の基礎的な練習法。当然だが、頭は体全体をコントロールする脳や中枢神経がある場所。気功では、いい気を取り入れる場所と考えられている。また、腎臓は、悪い気を処理することに深く関わっている臓器で、すべての臓器、器官の悪い気の処理も担っている。

◇【練功前に行う基本型】 (省略)

◇【頭の病気を防ぎ癌(ガン)を克服する気功法】 (省略)

◇【腎臓を保護する気功法】(省略)

※ 詳しくは、青島大明著『病気がすべて治る「気」の医学』を参照のこと。

◇体の陰と陽 (省略)

◇病気の陰と陽 (省略)

※ 詳しくは、青島大明著『からだを自分で変える「気」の医学』を参照のこと。

いい気を入れて悪い気を入れない工夫

 「東アジアのモンスーン地帯に位置する日本は、ほんとうに湿気が多い。そのため陰の気が蔓延しているといっていいのですね。水は陰の気に通じますから」という青島さんが、陰陽の理論を暮らしの中で実践している人々として例にとったのが、東南アジアなどで水上に暮らす人々である。
「夏は、陽の気の強い季節とはいえ、湿気が多い日本では、陰の気も強い。そこで、なんらかの方法で陽の気を取り入れる必要があります。日光浴がいちばんだと思いますね。水上での暮らしも、さんさんと太陽が輝く地域だからできるんです。日光浴は不老長寿の秘訣です。もちろん浴び過ぎには注意しなければいけませんが、沖縄の人が長寿なのも、日光と関係があるのではないかと私は考えています」
ただ、日光を浴びるなど、いい気を取り入れようとしても、心と体にその準備ができていない可能性もある。いい気を取り入れる準備として青島さんがもっとも重要だというのが睡眠だ。
「コンピュータを定期的にデフラグ(最適化)しますよね。それによって、コンピュータは正常にもどるわけですが、睡眠は人間にとってのデフラグが睡眠なのです。夜、眠っている間に気が交換され、心と体が整理整頓されるんです。睡眠でデフラグをきちんと行なうには安眠が必要。寝る前の足湯などによって、しっかり安眠できるようにしてください」
睡眠に関しては、そのほか、どういう位置で眠るかも大切だという。寝苦しい夜が、まだまだ続くが、安眠の工夫はぜひやっておきたい。とくに日光浴に出かける前には寝不足は禁物である。人間には元来、病気を自力で治す自然治癒力が備わっている。同じように、悪い気を受けても、それを自然に外へ出す力も備わっている。しかし、ちょっとしたことで、その機能が弱まってしまう。日常生活では、人間が元来持っている力を弱めてしまうことが、非常に多いのである。
そこで、悪い気を取り入れない方法を覚えておきたいもの。青島さんが、その方法をいくつか示してくれた。
「労宮と隠すと、悪い気の侵入を減らすことができます。小さいとき、霊柩車を見たら“親指を中に入れるようにして手を握りなさい”といわれたことはありませんか? あのいい伝えは、じつは理にかなったことだったんですね。悪い気から身を守る防衛策だったのです」
青島さんは、電車に乗る際も手を握って吊り革につかまることがあるという。そう聞くと、世間は悪い気で満たされるようにもとれる。しかし、そんなことはないのだ。いい気もたくさんあるが、悪い気がある以上は、それから身を守る方法を身に付けて、実践しているだけなのだ。
「わたしは仕事上、難病の患者さんと多く出会います。そうしたときは、こちらも悪い気を受けいれることがありうるので、しっかりした防御策をとっています」
青島さんにいわせると、人に会うことは、気のキャッチボール。いい気も受け取り、悪い気も受ける。どんな人でも悪い気を持っているが、そその人自身を拒否するのではなく、その人の悪い気を受けないようにするのだ。悪い気を感じたら、そっと防御するほうがいい。悪い気からの防御法は交際マナーと考えたい。また、自分自身が強くなれば、悪い気を受け入れにくい。

【いい気を入れる方法】

◇日光浴と焚き火の効能 (省略)

◇寝室のベッドの置き方、就寝時の気の流れ (省略)

【悪い気を入れない方法】

◇労宮を隠す (省略)

◇足を組む (省略)

◇すわる角度 (省略)

◇電話のかけ方 (省略)

※ 詳しくは、青島大明著『からだを自分で変える「気」の医学』を参照のこと。

気のバランスをとって医食同源を実践

 「食事は、外から気を取り入れるもっとも日常的な行為です。最近は健康ブームで、体にいい食品がたくさん売られています。でも、体にいいからといっても、ひとつのものばかりを食べていたのでは逆効果です。食べ物にも陽と陰があって、そのバランスを考えた食事がいいんです」という青島さんのおばあさんは、毎食9品以上の食材が食べることをこころがけていた。そして、なんと101歳まで健康でいたそうだ。
「日本人は、魚や貝の刺身が大好きですね。でも、魚や貝は、どんなものでも生は陰。これを食べ過ぎると、心と体も陰に傾き過ぎてしまうのです。火を通すと、陰の食材のほとんどは陽に変わります。しかし火を通すと刺身ではない。ですから、刺身をいただくときには、陽の食材をいっしょに摂ることをお薦めします。ワサビ、ショウガ、シソなどは陽の食材です」
火を通すことともに、天日に当てても陰の食材を陽に変えることができるという。同じ魚のでも干物は陽なのである。こうした方法をとっても、陰のままであり続ける魚介類がある。それはカニだ。日本人は、カニを酢醤油で食べてきたが、これは理にかなった先人の知恵だと青島さんはいう。酢は陽の調味料なのである。
「基本的には、温かいものが陽で、冷たいものが陰と考えてください。夏の暑いときは、アイスクリームなどを食べたいですが、そうした冷たいものを摂ったときは、必ず陽の食材を摂るといい。私の場合はニンニクですね。ニンニクは、肝臓の働きを活発にするうえ、血もさらさらにして血行もよくしてくれる。陰に傾いた体を陽に戻すには最適です」

◇陽の食材 (省略)

◇陰の食材 (省略)

※ 詳しくは、青島大明著『からだを自分で変える「気」の医学』を参照のこと。