気の情報操作で病気は治る ~世界医学気功学会論文

世界医学気功学会 第五回医学気功学会会員代表会議 および第七回学術交流会議

The 5th General Assembly and 7th Academic Exchange Conference of WASMQ

論文集
Abstracts of Presentation

(2012年6月 中国・北京)
世界医学気功学会第5回会員代表会議および第7回学術交流会議論文集
世界医学気功学会青島大明発表論文『気の情報操作で病気は治る』表彰状
なお、この論文は世界医学気功学会より「優秀論文」として表彰されました。

気の情報操作で病気は治る Leveraging Qi’s Information to Heal

青島 大明(日本)

Ⅰ.序論:「気の情報操作で病気は治る」~気功・法術の効果を科学的に検証するために~

気功・法術の前身は、今から9千年~7千年前に、巫術を行う人々が病気や悩み事、政治や社会の問題解決を行っていたとされ、この頃からまじないを使った施術が行われていた。
『黄帝内経』には、巫術を「祝由」とよび、「余聞古之治病 惟其移精変気  可祝由而已」と記されており、これは「古の治療では、精や気の変化を祝由という方法で行っていた」、要するに「昔は情報を変化させることで病を治していた」のである。
その後、気功・法術は発生した道教や仏教という宗教的な思想とも相まって、長い歴史を経て、健康法や病気克服法、人生のさまざまな問題を解決するための智恵として現在まで伝えられてきた。
私は気功の一領域である法術を学び、気功・法術で多くの患者を施術するなかで、病気のおおもとの原因に気の情報が関わっているものがたいへん多いことに気がついた。気功・法術によって、よりはやく、より高い確率で病気を改善させることができることを確認してきた。

専門分野ごとに分かれて診療が行われる現代医学の病院とは異なり、気功・法術では、全身の、幅広い種類の病気を対象に施術を行うため、特定の病気について数多くの症例を集めることが難しいのが現状である。
現在のところ、気功・法術の施術効果をできるだけ科学的に検証するために、現代医学の症例によってこれまで導きだされてきた病気の知見と、気功施術前後に行われた担当医師による所見を比較して、気功・法術による効果を検証する方法が現実的だと考えている。
そこで今回は、気功・法術による施術症例として、施術前後の症状の変化を撮影した映像と、遺伝病であるレックリングハウゼン病と脊髄小脳変性症、そしてクモ膜下出血を選定した。将来は、現代医学の医師と連携して、数多くの症例を集め、研究できる体制ができることを希望している。

Ⅱ.本論:気功・法術による施術

1.気功・法術による施術映像(患者の許可を得て撮影したもの)石井慧選手(北京オリンピック柔道100kg超級日本代表)への施術

①患者のこれまでの治療の経過

2008年6月20日に右足の親指付け根を脱臼し、裂傷部分から骨がとびだし8針縫う。足のけがは体重をかけるだけで痛みがあった。腰の張りと痛み、前屈するとさらに痛みが増して深く曲げられず、股関節の動きが悪く、大きく股を開くことができない状態。さらに頸椎も高校1年生の時に痛め、大学4年生の現在まで首から腕までずっと痺れと痛みがあった。その頃、鬱病も患っていた。

②気功での経緯

北京オリンピック直前の7月12日に施術。
身体を調べてみると、彼には悪い気の情報が入っていることがわかった。施術を行ったところ、腰の張りや痛みがなくなり、右足の指のケガも足を地面に着いても痛くなくなった。股関節も大きく広げることができるようになり、首や肩を動かしても痺れや痛みがなくなった。
7月23日にも2回目の施術。
彼は8月15日、北京オリンピック柔道100kg超級で優勝した。

2.遺伝病への施術
(1)レックリングハウゼン病(神経線維腫症Ⅰ型)20代女性

①現代医学における知見

レックリングハウゼン病は、日本国が指定する特定疾患(難病)であり、カフェ・オ・レ斑、神経線維腫が主な症状であり、骨病変、眼病変、神経腫瘍、そのほか多彩な症候を呈する全身性母斑症であり、原因遺伝子が明らかになっている遺伝性疾患である。日本での患者数は約4万人前後と推定されている。放射線の被曝による影響も考えられる。
皮膚の神経線維腫は思春期頃より全身に多発する。手術療法などの進歩は著しいが、薬物療法、遺伝子治療は未だ困難である。

②該当患者に対する医師の所見とこれまでの治療の経過

父親からの遺伝が確認されており、2008年8月頃から歩行異常がはじまり、11月には手足も動かず寝たきりの状態。
首が左に曲がり、全身痛のため目と指しか動かせない。脊髄や頸椎、胸椎や脳幹神経に腫瘍ができており、お粥が少しだけ食べられる状態。
医師は「もう寝たきりになります。治療の方法はありません」と診断。

③気功での経緯

2009年2月6日初回施術。施術後、少し足が動くようになった。その日までは頭を少し動かしただけで吐いていたが、それ以来、一度も吐かなくなった。
2月13日の施術後、ベッドで両足をあげられるようになった。その後、手も動き、右手で食事ができるようになった。
4月にはベッドに座れるようになり、5月には歩けるようになった。
それからは月1回のペースで施術を受け、現在は普通に歩けるようになり、以前働いていた作業所に通い元気に仕事を行っている。

(2)脊髄小脳変性症(マシャド・ジョセフ病)50代女性

①現代医学における知見

脊髄小脳変性症は国指定の特定疾患であり、小脳から脳幹、脊髄にかけての神経細胞が徐々に破壊・消失していく病気で、歩行困難やろれつが回らなくなるといった障害が生じる。
これら運動失調以外にも起立性低血圧や発汗・排尿障害、下肢のつっぱりや末梢神経障害、筋の萎縮などがおこるとされている。
現代医学ではいまのところ根治させる方法はなく、薬はあっても進行を遅らせる対処療法しかない。

②該当患者に対する医師の所見とこれまでの治療の経過

彼女は、母方の親戚をさかのぼると、脊髄小脳変性症を抱える人が複数おり、母親も叔父も同じ病気で亡くなっていた。彼女はマシャド・ジョセフ病という原因遺伝子が特定されている脊髄小脳変性症だった。
彼女は医師による薬は効果がなかったので、服用していなかった。

③気功での経緯

2008年11月22日、初回施術時、彼女はまっすぐ歩けず、すぐにひっくり返りそうになっていた。片足立ちは1秒もできない状態だった。
気功・法術を行いながら、本人も気功の練功も懸命に取り組んだ結果、10数えても立っていられるようになり、やがて走れるようになった。縄跳びも20回くらいできるようになった。日常生活ではふらつきなどの症状はほとんどなくなった。長く運動をした後などに、少しふらつくことがある程度。
2010年7月、血液やMRI、運動失調に関する検査による医師の所見は「小脳の萎縮は以前とまったく同じで変化は見られない。病気の進行はまったく見られない。萎縮に伴う症状は消えている。進行は止まっているので、今後は経過を見ていく」との診断だった。

(3)遺伝病回復についての考察

遺伝子も情報だからコントロールできるはず。
実際、遺伝病は生まれてすぐに発症するものばかりではなく、同じ遺伝病でも人によって発症時期に大きな個人差があるものもある。
つまり悪い遺伝情報を持っていても良い状態でコントロールできる期間があるということ、人の努力によって健康な状態を長く延ばすことが可能だということである。
遺伝病の発症には、何らかの情報を活性化させるきっかけの影響があったはずである。その影響をなくせば活性化した状況をもとにもどすこともできるはずである。つまり、その条件を突き止めて改善すれば良いのである。

3.頭蓋内出血への施術
(1)クモ膜下出血(40代男性)

①現代医学における知見

クモ膜下出血の原因の90パーセントは動脈瘤の破裂と言われている。発症するとおよそ3分の1の方が死亡し、3分の1の方が障害を残すが、残り3分の1が社会復帰するといわれる重篤な病気である。日本では年間2万人程度の人が発症するとされている。
現代医学では頭蓋を開く手術や血管内手術が行われている。

②患者に対する医師の所見および気功・法術での経緯

2009年1月29日、気功を学んでいた男性が、外出して体調が悪くなって帰ってきた夫人のために悪い気をとる施術を行ったところ、夫人の症状は楽になったが、彼が急に具合が悪くなり自宅のリビングで倒れてしまった。
夫人はその場で私に連絡をとり、40分後に電話による施術を行った。その結果、男性の症状はその場で楽になった。
しかし私は、救急車を呼び、救急病院へ行くように指示した。
病院ではCT検査により「クモ膜下出血で出血量が多い、危ない場所で出血している」との診断を受けた。
CT検査後も、病室の外にいる夫人を介して彼に電話施術を行った。その後、間を置かずに行ったMRI検査では、出血元の動脈瘤が見えず、しかも出血箇所を類推させる、まとまった血の塊も写っていなかった。
MRI検査後も、病院側は破裂した動脈瘤を放置すると再破裂するので危険だということで、出血の原因となった動脈瘤を発見するべく、立体血管造影撮影検査を何度も行ったが、出血が原因と思われる動脈瘤は見つからず、合併症でおこった肺炎や水頭症もすぐに治り、脳血管攣縮(れんしゅく)は起きなかった。
彼は10日後にはICUを出たが、何の後遺症もなく、24日後には無事退院、2ヶ月後には職場復帰した。
入院先の担当医師はもちろん、私の知り合いの複数の医師が「このケースでは手術しないと命の保証はできません。手術してから気功をした方が良いですよ」と手術をすすめるのを、この夫人は「手術をすると主人に怒られるから」と必死に断って、私の気功・法術の施術にかけてくれ、気功・法術での回復を望んだのだった。
その後、2010年10月7日に受けたMRI検査でも「悪いところは何もない」という診断だった。

(2)頭蓋内出血回復についての考察

この患者に対して、気功・法術の「隔山止血」(遠くから出血を止める)という技を使って施術を行った。
これまでの頭蓋内出血など出血を伴う病気患者への施術症例の積み重ねにより、血小板の働きに代表される人体の止血の仕組みは、気功・法術によってコントロールできると確信している。
なお、頭蓋内出血で倒れた当日に施術を行った複数の症例では、その後の後遺症がなく、回復が早いようである。

Ⅲ.結論

これまでの伝統とされていた気功・法術の良い点を見いだし、病気の克服に活用することで、私たちは病気を減らし、健康で幸せに暮らすことができる。また、病気に対する正しい認識を世の中に伝えていくことで、結果的に人類に大きく貢献できると考える。
気の情報は私たちに現実に大きな影響を及ぼす存在である。そのことを多くの人に知っていただきたい。

【引用文献】

①(日本)難病情報センター(Japan Intractable Diseases Information Center:公益財団法人難病医学研究財団)のサイトの難病情報(http://www.nanbyou.or.jp/)
②青島大明著『なぜ あなたの病気は治らないのか』~霊から身を守る「気功」と「法術」の医学~(2011年6月講談社刊)

以 上

英語版論文はこちら

以下は中国語版論文です。
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