「気功」を理解するために必要な用語
1)気
「気」とは生命エネルギーのことです
生命力である「気」の感じ方は、手で感じる、気持ちで感じる、目で見える、耳で聞こえるなど、さまざまです。気功師や先天的に敏感な感覚を持った人、また正しいトレーニングを積んだ人は、「気」を感じたり、見たり、「気」の情報を読み取ったり、自分の意思でコントロールしたりできます。
生物はすべて、生命力である「気」を持っていて、コントロールして生きています。
2)穴(ツボ)
経絡に沿って在る「気」が出入りする窓やドアにあたります。
人体のあらゆるところに数えきれないほどのツボが存在します。
3)経絡
人体に無数あるツボとツボ、臓器や器官などをつなげる縦横に走るネットワーク。生命力である「気」の通り道。
伝統的には主要な経絡は12系統あるといわれています。
4)気庫(気の倉庫)
「気」を収める場所。下腹部の丹田、足の気庫、両肩、胸腺にある気庫など。練功や生活するなかで取り入れた「気」を収める場所。
5)周天(任脈と督脈)
身体の中心を走るもっとも大切な「気」の流れ。身体全体に「良い気」を配分し、「悪い気」を体外に排出する「気」のコントロールを行っている中心となる経絡。
6)練功
気功のトレーニング法。
7)静功
身体を動かさずに行う、体内の「気」を循環させる「内気功」の練功。「気」の調整機能を高め、「悪い気」を自然に処理し、「良い気」を自然に取り入れることができる身体を作る。
8)動功
身体を動かして行う練功。中国に数多くある動功の中でも、大雁功は「良い気」を体内に取り入れ、「悪い気」を体外に排出することができるすぐれた「外気功」の練功である。
9)部位別の気功法
身体の弱い部位の経絡を通じさせ、「悪い気」を体外に出し、「良い気」を入れて保護するための気功法。基本的に人体の全ての部位に対して行う方法がある。
10)五蔵六腑
五蔵
五蔵とは、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓のことで、木、火、土、金、水の五種類の性質を持つものとして分類されています。
中医学の五蔵とは、現代医学でいう臓器そのものだけを指しているのではなく、五つの臓器に代表される幅広い機能を持ったものと考えると理解しやすいと思います。
蔵は、人間にとって大切な気・血・水を貯蔵する役割を持っています。
六腑
六腑とは、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦に分類されます。消化・吸収・輸送・排泄などのプロセスに関わる器官のことで、気・血・水を運搬する役割を持つとされています。六腑は五蔵と対応しているとされています。
11)陰陽五行説
陰陽
古代の中国人が、身の回りを観察していくうちに、発見した宇宙観。万物には両面があり、その両面があって初めて成り立っており、そして、それは一日の夜と昼のように、常に変化し続けている。両面とはいえ「決して変わることのない固定的なもの」ではないのが特色。
五行
古代の中国人が発見した、物事の変化が木・火・土・金・水という5つの性質に分けることができるという考え方。
五行とは、単に五つの物質的なものを指しているのではなく、陰陽が変化するにつれて、流れ、状態が変化していく性質を指します。
五行にしたがった臓器のそれぞれの働きは、肝臓は「木」、心臓は「火」、脾臓は「土」、肺は「金」、腎臓は「水」に区分される。
12)医食同源
医食同源というのは、バランスの良い食事で健康を維持し、病気を克服するという意味です
洋の東西を問わず、食文化の根底には、「医食同源」の考えがあると思います。身体を形作るものが食べ物である以上、そこに注目するのは当然でしょう。
しかしながら、ひとつの食べ物がものすごいパワーを秘めていて、薬になるのではなく、季節、体調、風土に調和したものを食べる習慣が体内の陰陽のバランスを整え、免疫力を高めてくれるのです。
「○○が健康にいい」とか、周期的に特定の食べものを食べるブームが起きますが、健康にいい食品でも季節やバランスを無視し、そればかり食べ続けると健康を損ない、病気になることがあります。何事もかたよりは病を招くもとです。ふだんの食事で体内の調和を整えておくのが病を防ぐ最大の知恵です。