「気功」で考える病気による“におい”

気功と生命 道
「気功」の視点で、さまざまな生活習慣を考える

11)病によって“におい”は違う

「気功」で考える病気による“におい”

中国の最古の医学書である『黄帝内経』では、患者の状態を判断する際のひとつとして“におい”を挙げています。自分の状態だけでなく、近しい人の健康をうらなう上で役立つかもしれません。
病を抱えた人の身体は、病気を治すため、必要のないものを汗腺などから外に出そうとします。それがにおうのです。
以前、足裏に軟骨ができ、長年痛みを抱えている男性を施術したことがあります。私が足の経絡を通じさせると、足裏から腐ったにおいが噴出しました。そのにおいは、私だけでなく周りにいた人に吐き気を催させるほどでした。骨にまつわる病は、腎臓に関係しています。足をひきずっていたこの男性は、普通に歩いて帰っていきました。
経絡の詰まりをなくしたときに感じるにおいで、薬やサプリメントを長期間使っていることがわかるときもあります。服用している薬の種類によって、においも異なります。
ほかにも足がすごく臭くなったという人や汗がにおうようになったという人は、腎臓の働きが弱くなっている証拠ですから、要注意です。
足のにおいについて付け加えると、健康な人であっても、一日中靴を履いていたら自然に足は臭くなります。靴を履かなくても臭いという人が問題です。
重い病にかかり、病室で寝ている人の足からは独特のにおいがします。あれは病を治そうと、悪いものを足裏から出しているからにおうのです。内科の病室は独特のにおいがしますが、整形外科ならそれほどしないのは、深刻度が違うからです。
それだけ、足裏は悪い気が溜まりやすいところなのです。そのため気功では、足裏に気を通すことを重視します。
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