『気功による、脳や中枢神経に影響する 「情報」的な病気の克服』

第四回理事会第二次拡大会議(2007年11月 中国・北京 開催)

論文集

『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』

精神障害:境界性人格障害、不安神経症、認知症、自閉症、
精神発達遅滞、癲癇、化学物質過敏症及び電磁波過敏症等の症例より

青島大明(日本)

私は、1976年に気功施術を始めてから、様々な医療機関で「治らない」「治療法がない」或いは「現状維持しかない」と診断を受けた方々の病気の克服に取り組んできました。
では、なぜ人はこのような病気になり、なぜ気功により克服できるのでしょうか。それはこれらの病気は生命エネルギーである「気」が関わっているからだと私は考えています。
「気」には、体が必要とする「良い気」、体に合わない「悪い気」が存在し、「悪い気」が入る場所や種類によって病気やその症状が変わってきます。さらに、こうした「悪い気」を原因とする病気の中には「霊的な病気」と呼ばれるものもあります。この「霊」とは、体に悪い影響を与える「気の情報」の一種であると私は認識しています。
例えば、「悪い気の情報」が小脳に入ると脳性麻痺になったり、大脳の記憶に関わる部分に入ると記憶障害や認知症に、分析する部分に入ると自閉症や精神発達遅滞に、感情をコントロールする部分に入ると統合失調症や不安神経症、躁鬱病など精神障害の病気に、生命力をコントロールする部分に入ると癲癇になったりする可能性があります。
このように「気の情報」の影響によって病気になっても、気功によって改善が可能であることを紹介することで、「原因不明」「治療法未確立」「不治」の病気と診断されて希望を失っている方に、闘う勇気を与えられることを期待しています。

1)境界性人格障害或いは情緒不安定型人格障害と診断され、多重人格障害をもつ当時21歳の女子学生。

(2005年5月19日初回施術)

自殺未遂をおこし入院。薬は効果がないため、治療はカウンセリング中心の予定だったが、遺伝性で性格にも原因があり、改善には10年はかかるといわれていた。
元々何事も面倒で自分からは何もしなかったが、退院後はさらに悪化、一人で朝起きることも、片づけもほとんどできず、物忘れが多く、時間や学校の提出期限も守れない。また注意を受けると自分でなく、相手が悪いと被害者意識ばかりが強い。大学に入ってからも体調不良や頭痛が重なり、昼夜逆転の生活を送り、学校に通えていなかった。
多重人格障害では、彼女のなかに5,6人の人格が存在し、自身の自覚なく行動したり、男言葉で話したり、ボーイフレンドの別れ話に「自殺させてやる」と脅したこともあった。
施術後の6月には、指導に従って週5日は朝6時30分に起床できるようになった。週1~2日は学校にも通えたが、時々気力が衰え起床後また眠ってしまうこともあったが、7月20日には、学校に行けるようになっており、前期試験も受けることができた。現在は一人暮らしをしており、数ヶ月に1回位は、精神的に鬱状態のようになる時もあるが、自分でコントロールしながら仕事をして生活費を稼いでいる。多重人格は出ていないとのこと。

2)不安神経症・パニック障害と診断の高校3年男子。

(2004年3月31日初回施術)

元々活発な青年だったが、高校2年生の頃、人混みがダメになり、大きな音にも過敏に反応するようになったのが最初で、電車や人ごみの中で、周りの目や話し声が自分に言われているように聞こえ、息苦しくなり、頭の中が整理できなくなってしまっていた。
初回の施術後、すぐに本人は「すっきり」した感じを自覚し、定期的に施術を受け、熱心に練功を行ううち、夏からは学習塾にも通い出した。翌年春には無事に大学にも合格した。ほぼ1年で病気は完治した。現在は元気に大学に通学している。
この患者は、祖父、祖母、父親と連続して亡くなられ、その影響を受けたらしい。また、資産家の家庭で男子が一人だけという過大な重圧や、家の環境の「悪い気」や、家の造りが原因の気の流れの悪さも影響していたと考えられる。

3)脳の萎縮、認知症と診断された当時72歳の男性。

(2006年2月15日初回施術)

最もひどい時期には、外出しても、自分が何をやっていて、どこへ行くか、何で出かけてきたのかがわからない。また、自分の住所もわからず、文字も書けない。少し前の食事や食べた物も思い出せない。幻覚がひどく、夜中にふとんから起き、大きい人や昔亡くした子供が見えると言ったり、深夜外に散歩に出てしまったりした。奥さんがいないと不安で探し回るなどの異常行動をとるので、奥さんは片時もそばを離れられない状況だった。
2006年3月、医師による検査で脳の萎縮がみつかり「これから脳機能が悪くなることはあっても、回復することはない」と宣告された。
気功施術を行い、練功を奥さんが毎日必死に行ううち、徐々に症状が改善、練功は自分で行えるまでになった。脳の訓練の為始めた計算は、最初まったくできなかったが、かけ算やわり算も奥さんより速く解ける。記憶力も徐々に回復し、前日のことも思い出して話せるし、日記にその日のこと思い出して書けるようになった。普通に会話し、タイミング良く冗談を言って笑う。最近は、奥さんが外出して一人にしても心配がないという。
最新の病院の検査において、脳の萎縮自体に変化は現れてはないが、脳周辺の血管の再生が確認され、医師より「すごく良くなっている」とのコメントをもらっている。

4)中度自閉症と診断された幼稚園年少児、4歳の男児。

(2005年2月13日初回施術)

2004年11月(3歳9ヵ月時)、県内の中央病院の小児科で「中度自閉症」と診断。担当の精神科医は「一生涯治らない。治療によって進歩することはない」と宣告した。
気功施術前は、人の呼びかけに返事をせず、父母も含めて相手の目を見られない。「あー」「うえん」「だめ」「うー」など泣き方の違いにしか聞こえない5つ位の言葉程度しか発語できず、2001年に生まれて4年間、人とのコミュニケーションを図ることができなかった。また屋外や風呂等トイレ以外のところで排便してしまうことも多かった。
1、2回目の施術後、気功に通う途中の駅名を車内のアナウンスと看板で覚えて言え、駅名は4月までにすべて記憶。また興味を示した看板を読むと「鈴木商店」と舌足らずながらくり返すようになる。
6月には、状況にあわせて「やめて」「痛い」と言え、当初あった頭部の凸凹が殆どなくなり、きれいな形の頭になってきた。
7月には楽しい時に「楽しい」と言え、8月まで半年間で、人と挨拶ができ、欲しい、食べたいなどの欲求を表現し、本の音読や絵を描くことができた。トイレで排便、排尿ができ、一人で服の脱ぎ着や寝たり起きたりもできるようになり大きな進歩を遂げた。
2006年3月の精神科医の知能検査では、4歳1ヶ月(1年遅れ)の知能との判定。
4月には、他の園児と普通に遊んだり、けんかをしたりでき、「桜の花がきれいですね」とか、若い女性に「きれいな人ですね」と言う。一人で「車」という漢字を覚えて読め、「先祖、科学、天」などの教えた他の漢字も一日で読めるようになった。
6月には、さらに多くの文字を覚えて5分間で20枚ほどの紙に書いた。
9月には、ゴミの分別しながら「これは燃えないゴミ、燃えるゴミ」「ゴミを捨てましょうね」といいながら捨てたりした。
同年8月の民間養護施設で行われたPEP(教育診断検査)では、精神発達は順調であり、同年代に対して1年ほど遅れている項目が3点。同じとされた項目が5点。結果はほぼ精神年齢は生活年齢に達しており、中でも「言語・読書能力」は11歳程度と判定された。
2007年2月、一人でカルタを作り、読み札を読んで、取り札を取る一人遊びを行った。
同年3月、市の教育委員会と学校との面談により、普通学級所属の特別支援学級に入学が決まり、小学校では、学級会での司会を行ったり、30分ほど落ち着いて読書をしたり、担任とも会話し、指示に従って行動、学校生活を楽しんでいるとの報告を受けている。
父親は「教育にかかる手間は今までと変わらないが、飛躍的に伸びていくので苦労を感じない。言葉を持たないという、中度自閉症が治るという奇跡を痛感した」と語った。

5)癲癇と精神発達遅滞と診断された当時9歳の女子。

(2004年3月20日に初回施術)

精神発達が同じ年頃の子供より遅く、医師に「精神発達遅滞は治らない」と言われた。7歳の頃、突然全身痙攣を起こし、脳波に「癲癇波」が測定され、小児癲癇と診断された。
初回施術時、妊娠中や幼児期の身内の不幸や葬儀等の影響があったことを感じたので、母親に尋ねると、その時期にそのようなことが多かったことを認めた。
それまで寝起きが悪く遅かった身支度が、施術翌日からパッと目覚めてサッサと着替えられ、5日後の3月25日の脳波検査では「癲癇波」が消え、その後発作はなくなった。
それ以降、自分の言いたいことを言えて、口数も多くなり、友だちとのやりとりも言われっぱなしで「うん、うん」と頷いているだけだったものが、会話になってきた。
3年後の現在、当初苦手だった算数の計算などもできるようになり、気功の時に、算数や国語の100点のテストを持ってきて見せてくれるようになった。

6) 化学物質過敏症。62歳の女性。

(2007年3月23日初回施術)

2001年5月発症。新築した自宅の工事中に撒かれたシロアリ駆除剤を吸い込んで3日間寝込み、2週間ほどで回復したが、新居に引っ越したとたんシックハウス症候群になったことを自覚。香料などいろいろな臭いに敏感になり、頭痛、吐き気、息苦しさなどの症状が起こるようになった。以前から抗生物質や造影剤も使えない薬アレルギーで「シックハウス症候群になりやすいから気をつけなさい」と複数の医師から言われており「ついに来た」とすぐに反応物の除去を行い、家具等はすべて捨て、自室はベッドのみとなった。
シロアリ駆除剤を洗い流し、徐々に眼のちかちかと頭痛が減ったが、夏冬関係なく一日中家の窓を開け、換気扇や扇風機を「強」にして換気。常にマスクをつけ、反応する肌や髪の為、家の中でも帽子をつけ、長袖の服を着ていた。特に最初の1年半はひどかった。
その後、専門の大学病院で処方された解毒剤の点滴を受け、酵素やサプリメントを摂取して、少しずつ改善した。その後、化学物質を排除せずに少しずつ慣らし、使用できる範囲を広げるようにしたところ、少しずつ丈夫になり日常生活が戻ってきた。
ところが2007年2月、テレビ局による過敏症取材の3時間で、カメラマンの合成洗剤の香料に再び悪化、香料だけでなくトイレットペーパーにも反応。トイレに行けなくなった。
気功の初回施術後、その場で何も臭わず、反応もなくなったが、家に帰った翌日から4日目まで息苦しさ、だるさ、足の筋肉痛がおき、5日目から楽になった。6日後の施術2回目は、また良くなったが1回目と同様の症状の変化が起こった。2週間後の3回目の施術後、翌日少しだるくなったが、1週間後スーパー・マーケットで洗剤売り場の横を知らずに通った時「臭わない」。多少感じた不調も、その場で対処法の練功を行うとなんともなくなり、いろいろな売り場に行って試したが、まったく反応しなくなった。
施術の度に、香料、接着剤、ペンキ、タバコと反応していたものが平気になっていった。最近では、日常生活では何も反応しなくなり、気功の練功を勉強し毎日実践している。
彼女は、発症前から発病のおそれがあると刷り込まれ、学習した知識がシロアリ駆除剤の刺激と結びついて、化学物質を処理する能力を失い、病気を悪化させたと考えられます。

7) 電磁波過敏症および化学物質過敏症の53歳の女性。

(2007年5月21日初回施術)

1995~97年に、自宅周辺に携帯電話のアンテナが建ち、体調の変化が始まる。
1998年、母親の在宅介護を行うようになり頭痛が止まらなくなった。
2001年に引っ越すと楽になったが、介護疲れと更年期障害も加わり、電磁波過敏症の症状が悪化し始めた。電化製品や電磁波をあびると全身に不快感を感じる。
2004年には、食物アレルギーも発症。
2005年、隣家が買い換えた冷蔵庫に反応し引っ越すが、家の近くに高圧電線があり症状がさらに悪化。顔はむくみ、話し声も虫の息となり、呼吸がとても苦しく1ヶ月で引っ越した。次の家では150m先の工場の機械稼働中、電磁波に苦しんだ。
2006年5月に、庭の電柱をぬき、テレビのケーブルも外した現住居に移り、すべてのブレイカーを落とし、夜は暗闇の中で生活をしていたが、化学物質過敏症を発症。臭いに反応し、呼吸が苦しくなる。雨の日や農薬、稲刈り、100m先の家の改修工事の杉材の臭いや80m先の新築工事で苦しみ、化学物質過敏症用マスクを3枚重ねて24時間外せなくなった。
冬の冷たい空気でも呼吸困難をおこし、ご主人は仕事を退職。洗濯機や炊飯器にも反応し家事もできない。固定電話も暖房器具も使えず、病院にも行けない。排気ガスを避ける為、雨戸を閉め切り、窓やドアを厚いビニールで遮蔽して8ヶ月間。特に最近1年間は非常に苦しい生活していた。
出張での1回の施術後、マスクを外して車の排気ガス、防虫剤、お札などの臭いを嗅いでも苦しくなく、携帯電話やテレビに抱きついてスイッチを入れても何も感じなくなった。
それからは多少苦しく感じても、練功をすると何ともなくなった。それまで燃焼ガスが苦しく、ご主人が外のカセットコンロで調理していたが、今では台所で炊飯器の電気をつけて、自分で食事の支度を行っている。食物アレルギーも、かなり改善された。
翌日の手紙に「あまりの瞬間的な出来事で、翌朝も変わりない自分に、本当に治ったのだと改めて自覚しました。感謝致します。」と書かれていた。その後の連絡でも、良い状態を継続しており「全く生活に支障がない」とのこと。「信じられない」を連発していた。
彼女は、在宅介護による過労でかなり無理し、病気の「悪い気」も受けコントロールする能力を失い、電磁波や化学物質、食品にまで過剰反応するようになったと考えられます。

その他、精神障害の病気では、自律神経失調症、統合失調症、躁鬱病、自殺願望、神経症性抑鬱状態などの方も施術し、病気を改善させています。

脳や中枢神経の「情報」的な病気の発症や克服には、次の3つの側面が考えられます。

①悪い気の情報:

外部環境から直接経穴を通じて「悪い気の情報」を取り入れたり、または視覚や聴覚などから入る「情報」や過去に学習した知識をもとに、自分で誤った情報処理を行い「悪い気の情報」を集約したりして、病気を作ってしまう。そこで、「情報」を変化させたり、外に排出させたり、また強い「気の情報」を与えて「情報」を書き換える等の施術を行います。患者自身は「悪い気の情報」を体内に入れない方法や、誤った考え方で情報処理を行って「悪い気の情報」を集約しない方法を学ぶ必要があります。

②気:

生活環境などの「悪い気」(陰陽のバランスが合わない気・病気の気など)を、精神的・肉体的疲労などでコントロールする能力が低下したとき等に、受け入れて病気となる。生活環境のなかで、南側にある水や、病気の「悪い気」の影響を避けたり、陰陽のバランスのとれた「良い気」の場所で練功し、「気」を取り入れたりする必要があります。

③経絡:

「悪い気」や「悪い気の情報」、物理的な圧力など様々な原因で生命力の流れである経絡がストップして病気になる。症状を痛み止めや安定剤などの薬物療法などで対処療法を行うと、治療の副作用で経絡をロックさせ、さらに悪化させる場合も多い。「良い気」を取り入れ、手足等のストップしている経絡を開き、主に頭の経絡や周天を回し、腎臓の経絡に気を入れて保護し、体の「悪い気」や「情報」の処理能力を高める必要があります。

以上

英語版論文はこちらから

以下は中国語版論文です。
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像①
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像②
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像③
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像④
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像⑤
世界医学気功学会 発表論文『気功による、脳や中枢神経に影響する「情報」的な病気の克服』画像⑥

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